またもコミケ年表(https://www.comiket.co.jp/archives/Chronology.html)から引用するが、1980年(コミケ15)では「コスチュームプレイヤーが激増」とある。
そのようにコスプレが拡大するにつれ、色々と規制が入ってきた。

コミケではキャプテン翼(C翼と略された)レイヤー発端といわれるサッカーボール、聖闘士星矢のアンドロメダ瞬レイヤー発端といわれるチェーン持ち込み禁止とかは危険ということで禁止され、さらに長物規制(これはコスプレだけではない=無線機のアンテナなどにも適用されたが)もされていった。
また、警察・自衛官などのコスプレも禁止となったが、これは元々、法律的にアウトなので、最初からダメでしかるべきだったものだ。

一部イベントでは、「現用軍服と見分けがつかない」という理由(拡大解釈)で軍装が広く禁止される運用していたこともあったという(伝聞)。このあたりは、軍装という厄介避けだったおかなぁ、と思っている。

コミケではコスプレ統括の牛島えっさい氏がミリタリ趣味をもっていたこともあって、そんなことにはならなかったが、一度だけ、ドイツ軍装が禁止になるという騒動だがあった。
詳しい顛末はコミケ51でのドイツ軍コスプレ規制の経緯があるので、参考に。
なお、幕張でのC51初日の出来事だった。当時、初日は軍装せずに参加していた私のところに、ドイツ軍装仲間であるスタッフのW氏から携帯電話に連絡があり「ドイツ軍装備をいましているか?」「イスラエル大使館からの抗議でドイツ軍装備が禁止なった」という内容だった。
コミケ二日目にドイツ軍装をする予定にしていた私は、これでドイツ軍装を中止した思い出がある。

閑話休題。
コミケ自体の規模拡大があって、最初の頃は認められていたアトラクション(第一期晴海時代=1980年台中頃には、花いちもんめとか、軍装によるファミコンウォーズ行進とかあった)も安全のため禁止となる(あの混雑ではやむをえまい)。
なお、コミケの初期には後にゴジラシリーズのスーツアクターにもなる破李拳竜氏によるアトラクションショーなどもあったというが、さすがに未見です。見ることができたのは、1996年の「さよなら晴海!!コミケットスペシャル」の時だけですね。

そして、後世に残る大きなトピックがコミケにおける「コスプレでの来退場禁止」だったと思う。
本来、公然猥褻にでもならない限り、どんな服装で街を歩こうが自由なのだが、コスプレで街を歩くことに警察に苦情が入ったようだ。コミケの記録では1983年(コミケ23)に警察からの指導でコスプレでの来退場が禁止になったとある。

これが各イベントなどでも踏襲され、コスプレの「マナー」として今日まで定着している。

繰り返しになるが、本来は衣装をきて街を歩くのなんて法律上の問題はないはずで、60年代ー70年代だったか、上野アメ横の某ショップの店員が旧日本軍の軍服のまま山手線で通勤していたというのは、Gun誌のエッセイで読んだことがあったなぁ。
最近ではハロウィンもあるし、街中イベントも増えてきて、風向きはかわりつつあるようには思うけれども。